階から胃薬

皆様、「地階から胃薬」をクリックしていただきありがとうございます。 このコーナーはルースター総支配人による不定期更新のコラムです。 ルースターの事、総支配人の事、出演者の事、お客様の事をはじめ、 ルースターにまつわるいろんな事柄をご紹介しております。 お茶でも飲みながらゆっくりとご覧くださいませ。

モーツァルトの秋。

2007年10月2日(火)

すっかり外は秋の気配。
日本は四季があるので季節ごとになにかしら楽しいことがありますね。
その中でも秋はすごい。
なにせ、「芸術の秋」なんてのがありますものね。
芸術の秋ですよ、芸術の秋。
誰がそんなことを言い出したのかは存じ上げませんが、これ、芸術家にとってはどう思うのでしょう?
芸術家は1年中芸術をしているので「よし、秋だから特にに力を入れよう」ということもないと思うのです。
たとえばライブハウスに音楽を聴きに行く。
これも行ってしまえば「音楽の秋」という言葉に当てはまるわけです。
ところが、芸術家と同じでライブハウスも年中、音楽しているので秋だからどうこうということはないかもしれません。
強いて上げるのならば「枯葉」とか演奏する方が増えるかも。
つまり、これは芸術家や音楽をしている方々に向けての言葉では断然ないと言えるのです。
では誰に向けての「芸術の秋」、「音楽の秋」であるのでしょう?
そうでーす。
芸術家と音楽家以外の方に向けているとしか思えないのです。
あーそういえば昔、私の叔母が「モーツァルトの秋」というタイトルのクラシックコンサートを企画したことがありました。
ピアノのソロだったのですが、このピアニストは超有名なわけではありませんでした。
「お客さんは集まるのだろうか?」 叔母は心配でした。
ところがこの「モーツァルトの秋」というキャッチコピーが大当たり。
大ホールに大勢のお客さんが訪れたのでした。
そこで私は思うのです。
今後のタイトルを「ブルースの秋」「ジャズの秋」にしてみようかと…。
うーむ。
いや、やっぱりやめにしておこう。

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小林香織恐るべし。

2007年10月3日(水)

最近、ジャズ界では若き女性ミュージシャンが続々と登場し、世間を騒がせているのであります。
素敵なことであります。
ところが、若手というものは演奏がいくら良くてもステージでは饒舌にしゃべれなかったりするもの。
せっかく演奏がバリバリうまくてもしゃべるとファン以外のお客さんにはわからないことを平気でしゃべったりする方もいるのであります。
「ジャズにうまいMCなんか関係ないだろう」とおっしゃる方は大多数でしょう。
でもそれはお店をやればわかります。
たとえば、知らないバーに飲みに行き、カウンターに座ったのにお店の人は常連のお客さんばっかりを相手にして自分はほっておかれちゃう。
こうなると「つまらないから帰ろうかな」と思ってしまいますよね。
これ、ライブハウスでも一緒なんです。
店主の私としては、もし出演者が一般のお客さんにはわからない話ばかりする人だったら大弱りになるのです。
ファンで追いかけている方々は自分たちだけにわかる話をミュージシャンがしてくれると嬉しいでしょうが、そういうことはコンサートホールでやるべきで、一般のお客さんも来る様なライブハウスではむしろ不適切なのです。
つまりライブハウスにおいてミュージシャンは接客業でもあり、ステージでは演奏だけでなく客席への気配りまでしてもらえると最高。
こう思うわけです。

さて、冒頭で若い女性がジャズ界に続々登場していると書きましたが、今夜出演したサックス&フルートの小林香織さんは、そういう意味では実に素晴らしいお方でした。
初見で超むつかしいフュージョンをバリバリ吹きまくるだけでなく、ばっちり演奏で持って行きます。
音はサンボーンばりにというか、とにかくきれい。
しかも、トークがこれまた良い。
お客さん全員が笑わされてしまうのです。
いやいやものすごい人がいたものです。
竹中俊二をフロントに置く、その名もぺリガンズという(ペリカンではない)バンドのゲストで参戦したのですが、言うまでもなくぺリガンズはハンパではないほど最高なバンドであります。
そこにいきなり参戦して持っていってしまうとは正しいゲストのあり方に他なりません。
ゲストはメインを食うくらいの存在感がなければゲストとして失格。
いやいや恐るべし小林香織さん。
今後の活躍は言うまでもないでしょう。
まじで参りました。

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1000キロドライブ。

2007年10月10日(水)

飛ばすぜハイウェイな気分で東名高速をかっとばして参りました。
目的地は三重県松阪。
友人の結婚式であります。
以前このコラムに書いたように愛車はトヨタbB。
サンデードライバーよりも車に乗らない私の車の総走行キロは約8000キロでした。
これが帰ってきたら9000キロになっていたのです。
bBに乗るようになって2年でたった8000キロだったのが三重県、東京の往復でいきなり1000キロ増加したわけです。
新幹線で行かなかった最大の理由は荷物が膨大になってしまったからでした。
結婚式は朝の9時30分集合。
当然ながら前の日に出発して宿泊。
当日は二次会がM'AXAという有名なライブハウス。
ここで私は司会と演奏でした。

さて、東名高速を走っていると、時おり追い越し車線を猛スピードで走っている車を見かけます。
私の場合、長距離を運転する時はこうした猛スピードの車に追いつかれてパッシングされたりするのがおっかないので3車線ある場合はたいてい真ん中の車線を走るようにしています。
真ん中の車線に遅い車がいる場合は追い越すという作戦です。
このようにおよそ1000キロも走っていると「なんでだろう」という光景に何度も出くわすことになります。
それはトラックです。
真ん中の車線を大きなトラックが走っていてその前の遅い車にトラックが追いつくというシーンを思い浮かべてください。
しばらく遅い車に車間距離をあまりとらずにトラックはくっついて走っています。
当然、しびれをきらし、トラックは追い越し車線に出て前の車を追い越そうとするのですが、このタイミングが最悪な場合がとても多いのです。
もちろん、トラックの運転手もバックミラーで確認してから追い越し車線に出るわけですが、猛スピードの車がせまってきているのに出てしまうのです。
猛スピードの車はたまらずブレーキをかけています。
しかも大きなトラックは加速に時間がかかるためなかなか先ほどの前の車を追い越せません。
猛スピードの車とトラックとの車間距離は3メートルくらいでジリジリしています。

私なら、「お、猛スピードの車が来ているからそれをやりすごしてから前の車を追い越すとしよう」と思うのですが、みなさんはどうでしょう?
もしかしてトラックの運転手さんは毎日同じ高速道路を走っているので猛スピードの車が来ようが「そんなの関係ねー」って気分になっているのでしょうか?
うーむ、なにしろ安全運転が一番。
飛ばすぜハイウェイはだめっすね。

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リコールになったら超大変。

2007年10月17日(水)

今日、パソコンを立ち上げてみてびっくり。
なんでもトヨタが何十万台もの車のリコールをしているそうです。
「ま、まじ?」
あわててニュースの詳細を確認すると我が愛車、bBも候補に上がっているではありませんか。
「うひょー」。
しかし、幸いなことにリコール対象の製造年月日に当てはまらなかったためにセーフ。
「よ、よかったー」であります。
この自動車のリコールには様々な要因があるわけですが、今回はネジの締め付け不足も挙げられていました。
「ネジを締めるくらいしっかりやってほしいよね」
と思う方も多いでしょう。
実はここだけの話、ルースターを開店する前、私はコピーライターのような仕事をしていたのですが、いざライブハウスを開店するぞと思い立ったときに、資金が足りず、思い切って自動車メーカーの流れ作業を一年間やった経験があるのです。
それまで自動車を組み立てている方はさぞかし車に詳しいのだろうと私は思っておりました。
ちなみに私は車は好きですが、部品なんかについては知識ゼロに近いくらい。
組み立てにはそんな私と同様な方々が多く携わっていたのです。
もちろん世界に誇る日本の自動車工場の流れ作業ですから、車に対する知識よりも各自与えられた部品さえしっかり取り付ければそれでよいという段取りになっていますのでそこは問題ありません。
でも問題はそれを取り付ける時間が作業に慣れないうちは間に合わないということが大きな原因となっているのかもしれません。
雇われた多くの作業員は最初のうちは流れ作業の時間内に与えられた部品を取り付けることができないのです。
でも一本のレーンに何千人もが参加する流れ作業ですから、いちいち間に合わなかったからとレーンを止めていたら一日中レーンは止まりっぱなしになるでしょう。
ゆえに流れ作業が間に合わなければ大声で助けを呼ぶ仕組みになっています。
ところが、毎度毎度間に合わなければ常に助っ人が自分のそばにいなければならず、大迷惑をかけることになります。
これが精神的にも肉体的にも思いっきりつらいのです。
職を失った部長さん、会社が倒産した社長さん、ロックをやっている若者、いろんな人がそれぞれの事情で流れ作業に身を投じていましたが、あまりのつらさに辞めてしまう人が続出。
辞める人が多ければ、また新しい人が雇われてきます。
当然ながら新しい人は作業は間に合いません。
でまた辞めていくわけです。
おまけに一日中、永遠と続く重労働ですから、新人さんたちは全ての車を完璧に仕上げているとは限らないと思うのです。
実際、私などは3ヶ月くらいは意識朦朧でヘトヘト状態でしたし…。
そういうことですのでもしかしたらネジの締め付け不足くらいの問題はリコールされた車以外にもいっぱいあるのかもしれません。
自動車は命に関わる乗り物ですからリコールしてしかるべきではありますが、何十万台ものリコールをするなんて考えられないくらい大変ですよね。
これを行う日本の自動車メーカーのすごさったらありません。
でもそんな膨大なリコールをする余力があるのならば、なんとか流れ作業の時間を一台につき、5秒でも伸ばせないものかと思う私なのであります。
そうすればみんな辞めずにすんだかもしれません。
しかし、こんな私が思いつくようなことですので自動車メーカーもとっくにわかっておられるはずでしょう。
でもやっぱり、「国産は安心だよね」というイメージでいたい私なのです。
がんばれ日本の自動車メーカー!

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がんばれ赤福。

2007年10月21日(日)

前々回のコラムで三重県まで行って来たと書いたのですが、その最終日に「せっかくここまで来たのだから」と伊勢神宮まで足を伸ばし、お参りしてきたのであります。
もちろん、みなさんお宮参りが目的で訪れるわけですが、そこはさすがは観光名所。
「おかげ横丁(伊勢神宮のおかげで商売させてもらっているということから名前がついた)」をはじめとするおみやげ屋さん商店街がどかんと存在しております。
そしてここで江戸時代の1707年から300年に渡り、お店を開いているのがご存知「赤福」なのです。
私も「やっぱりおみやげは赤福でしょー」とルースタースタッフに買って帰ったのでした。
ところが、みんなが赤福を食べた翌日にあの赤福の賞味期限偽装ニュース!
ノースサイドの店長には「こんなタイミングで赤福買って来れるなんてさすがですね」とほめられる始末でした。
私もひとつ食べましたが、めっちゃ美味しくて、まさかこんなことになるとはと驚愕しております。
最近、食品メーカーのこうしたニュースがよく取り上げられています。
それによると赤福に限らず、賞味期限改ざんはめずらしくないらしいという話まで飛び出しているではありませんか。
幸いにも食中毒には至っていないわけですが、さすがに賞味期限の改ざんはその食べ物がいかに美味しかろうとまずいです。
記憶の新しいところでは不二家が復活していますが、ぜひ赤福も信用を回復し、400年、500年とがんばってほしいものです。
不二家も赤福もみんなの大切な思い出の1ページにかならず刻まれていると思うからです。
ルースターはまだたったの10年でしかありませんが、毎晩皆様にとって素敵な思い出の日となるようやっていこうと思います。

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ライブハウスはなぜノルマを取るの?

2007年10月26日(金)

皆さんはご存知でしたでしょうか?
ロック系のライブハウスの多くはなんと出演者にチケットノルマを課すのであります。
一晩に5バンドも出して、1バンドあたり3万円から5万円くらいライブハウスに支払わなければならないのです。
これは言ってみれば貸しスタジオと同じで大きなスタジオに5バンド集めてみんなで貸しスタジオ代金を払うのと似ています。
スタジオ料金を越えるチケット収入があった場合はそのノルマ以上は何パーセントか返してくれるというシステムです。
ライブハウスのブッキング担当者はチケット売ってくるバンドを出演させて、チケットノルマが払えないバンドは出演を断念するか、もしくはライブハウス側から断られるというそういう世界であります。
日本にはそういうライブハウスが多いので、なんとwikipediaみたいなところでも「ライブハウスに出演するにはチケットノルマが必要である」と解説されていたりします。
私としては多くの方々がライブハウスがそういうものであると誤解される可能性があることをとても不安に思うのであります。
こんなことが蔓延してしまうと生演奏を気軽に聴いて楽しみたいという新しい世代の方々が育たなくなってしまうではないか! と言いたいのです。
このようなライブハウスはどちらかと言えば貸し芝居小屋という認識に近いかもしれません。
貸し小屋というのは、たとえば小さな劇団などは自分たちでチケットを売って芝居をしますよね。
そのチケット代で芝居小屋を借ります。
そしてその収入で芝居小屋は成り立っているわけです。
これのライブハウス版ですね。
でも、こう考えるとロック系のライブハウスがノルマを課すのはごく自然なことのようにも思えてきます。
そういえば昔は私もロックをやっておりました。
しかし、私がかつて出演していた新宿ロフトや渋谷屋根裏はいまや大きく変貌し、違う場所に移転していますが、このふたつのライブハウスにはチケットノルマなど存在しておりませんでした。
当時は「今日はロフトで誰がやっているのかな?」みたいにチェックしている方が多かった気がします。
今はあまりわかりませんが当時、ロフトや屋根裏などに出演しているバンドは有名なバンドが多く、その意味ではそれらのライブハウスは呼ばれたから行くというよりも「あ、このバンドが出ているから見に行こう」という場所であったのだと思います。
ゆえにチケットノルマは無かったのかもしれません。
ロフトなどは新宿の前に西荻窪、荻窪でライブハウスをやっておられましたが、当時は若い頃のアルフィーや山下達郎ほか、その後こんなに有名になるとはとびっくりするような方々が目白押しで出演していたのでした。
こうしたライブハウスは貸し小屋ではなく、ライブハウスがいけてるバンドを出演させてお客さんを呼ぶというスタイル。
これはライブハウスと呼んでふさわしいですよね。

そして月日は流れ現在、私はロックではなく、ジャズやブルース、ラテンのライブハウスを営むようになっていますが、当店の場合はそもそもチケットというものがありませんし、当然ながらチケットノルマというものは存在しません。
これは当店のみではなくジャズ系の店でチケットノルマが存在するお店を私は知りません。
ライブハウスにはノルマを課すお店と出演者には出演料を支払うお店とがあるのです。
ではこの違いはいったいどういうことなのでしょうか?
一番の大きな理由はチケットノルマを取るところは貸し小屋で、ノルマが無いお店は普通のお店なのです。
普通のお店というのは簡単に言えば、レストランに行って「チケットありますか」とお客さんに聞くお店が無いのと一緒です。
つまり、料理好きな方がレストランを借りて自分で料理を出そうと、自分で電話して友人を集める仕組みのお店があったならば、それは貸しレストラン、貸しライブハウスと同じということですね。
残念なのはノルマを課すライブハウスのスタッフの皆さんが「ノルマを取るのはライブハウスとしては当然である」と考えているような気がすることです。
何が残念なのかと言いますと、彼らはその枠の中から出てこないので、それを常識と思ってしまっているのではないかと思うのです。
「ノルマを取らなければライブハウスを存続できない」というのが一番の理由らしいです。
私ならばライブハウス側がお客さんにこのバンドを見てもらいたいと思うのならばギャラを払ってでも出演させてしかるべきだと思いますが。
さらに言うと、ノルマを取っておきながら「君たちはここがだめだ」みたいなお説教をしているライブハウスもあるらしいのです。
これは最大の疑問です。
自分のライブハウスにだめなバンドを出演させる勇気は私にはありません。
だって、そのバンドを見たお客さんはがっかりするでしょう?
そんなこと私にはできません。
考えようによってはそのバンドの成長過程が面白いのかもしれませんので、それについては意見の食い違うところでもあると思います。
これ、お客さん側から考えると一晩に5バンドも出たら自分のお目当てのバンドの演奏は40分くらいしか聴けないということになります。
それに2500円とか払うわけですよね。うーむ、もったいないなあ。
もちろん、他の4バンドを聴いていっても同じ料金でしょうが、それはその金額の価値があるバンドかどうか非常に疑わしい気がします。
さて、実は当店、ルースターの場合は目標があります。
それは「出演者に限らず、お客さんがライブを観に来てくれること」であります。
そしてそのお客さんが「楽しかった。また来ます」と言ってくれることです。
ゆえに毎日、楽しいライブを提供していくことがお店をやっていく上での最低限の課題となるのです。
それはなぜか。
ライブハウスってどんなところ? という素朴な疑問にどう答えます?
「生演奏を楽しみながら飲食できるお店」だと思うからです。
というわけでダラダラと書いちゃいましたが読んでいただいてありがとうございました。
まだ10年しかやってないのでまだまだがんばっていこうと思いますー。

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ライブハウスを開業。

2007年10月28日(日)

「ライブハウスを開業したいのですが」という方がよく私を訪ねて来られます。
私の著書、「荻窪ルースター物語」のサブタイトルが「ライブハウスのつくりかた」とあるので、それを読まれた方がやってくるのです。
しかしながら、私などは開店してからまだたったの10年でしかないので「教えてあげましょう」などと偉そうに言える立場ではまったくありません。
そんな私ですから大したアドバイスはできないのですが、逆にこれから開業される方にとっては開業してまだ10年ということで「そんなに大先輩でもない」、しかし、「10年やってこれたのにはコツがあるに違いない」と思われているのかもしれません。
私の元に相談にやってくる方のほとんどは若者向けのライブハウスには興味の無い方ばかり。
それはそうですよね。ルースターはブルースだのジャズだのラテンだのですから。
しかしながら大人向けのライブハウスというとジャズ専門のお店が多いもの。
ルースターのようにジャズ以外もやっている大人向けのお店となると極端に少なくなります。
そういう意味ではジャズ専門ではない大人向けライブハウスを開業したい方々にとって、「他に相談に行けるところを思いつかなかった」というのが理由かもしれません。
さて、ライブハウスをやりたいという理由はその人その人によってまったく違う思いがあるようです。
共通しているのはみんな「音楽が好き」ということです。
とはいえ当然ですが、「音楽が好き」ということがライブハウスを開業するということに直結などはいたしません。
コーヒーが好きだから喫茶店を始めたい、うなぎが大好物だからうなぎやさんを始めたいとは思いませんよね。
ですので相談に来られる方々はものすごく切羽詰って真剣に悩んでおられる状態なわけです。
そういう方々ですから私は門前払いなどできず、つい相談にのってしまうのでした。
ところが話を聞いてみると意外なことにほとんどの方がコンセプトがとてもあいまいなのです。
中には「出演者を紹介してくださいますか」などと言う方も。
これにはちょっとばかり疑問を覚えます。
ご自分のお店の出演者選びを他人にまかすというのは若者向けライブハウスとまったく発想が同じだからです。
ここまで頼ってしまう方にはライブハウスを開業はできても継続は不可能かもしれません。
現にジャズとロック以外のライブハウスの多くは開店しても数年で姿を消しているからです。
それと「2足のわらじ作戦でやろうと思うのですが」という方もけっこういらっしゃいます。
昼間は今までと同じように仕事をして夜はライブハウスをやろうとされている方々です。
これは収入が不安なのでこれまでの仕事をしつつ収入を安定させておいて余力でライブハウスをやろうという考え方ですね。
ところがこれでは昼間の仕事もライブハウスも適当になってしまうのではないかと思うのです。
なぜなら私は起きてから寝るまでずっと仕事状態でやってきていますし、昼間の時間がなければ経理もできなければ宣伝活動もできません。
仕事の掛け持ちができるのはフリーターの方々のみ。
命を賭ける仕事はひとつで十分です。
恐ろしい例があります。
ライブハウスの「企画・運営は他の会社にお願いしています」という投資型開業の発想をされている方もいるのです。
ライブハウスで一儲けしようとたくらんでおられるのです。
これはビジネスとしてライブハウス業界に参入してこられるパターンですが、私は莫大な借金を残して消えていったライブハウスをいくつも思い出せます。
ですからライブハウスをやりたいというのはものすごーくわかりますが、「人生を賭けてでもやるぞ」という気持ちがなければ非常に危険です。
簡単に参入せず、修行、体験、研究を重ねた上でスタートするのが望ましいのです。
わかりやすい例で言えばラーメン屋さんを始める方々は全員、十分な修行をしてから開店しますよね。
それでもうまくいかないお店がいかに多いかということです。
私の場合は「お客さんに喜んでもらうにはどうしたらよいのか」。
これが全ての発想の元になっています。
ライブハウスも普通のお店と同じなのだと言うことを柱にすればおのずとやることは見えてきます。
「機材は高価なものを揃えてます」だとか、「音量が大きく出せるので凄いですよ」とかそんなこと自慢にはなりません。
毎晩、お客さんが楽しんでくれて、ゆえに出演者も楽しくて、それゆえにお店をやっていて楽しい。
こういう構図があるから今日も明日も明後日も営業したくなるのです。
そうでなければ「仕事が辛い」、「我慢してやるしかない」という発想になってしまいます。
でもやるからには本当にお客さんに本当に喜んでもらえるお店にしてほしいと切望します。
そして日本中にそういうお店がいっぱい増えることを祈ります。

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団塊の世代におすすめしたい生の音楽。

2007年10月29日(月)

団塊の世代とは第一次ベビーブームで1947年から49年に生まれた世代を指すのは皆さんご承知の通りです。
なにしろベビーブームですから、この世代の人口はとても多く、厚生労働省によれば約800万人。
今後、この世代方々が次々に定年を迎えていくのですから、日本は退職者の割合がとてつもなく増加してしまうわけです。
定年後何をされるかはあちこちで話題になっているところですね。
では団塊の世代の方々はどんな音楽をお好きだったのでしょうか?
年齢的に言うと、ビートルズやローリングストーンズにどんぴしゃとはまります。
そういえば、つい先日、テレビ番組でビートルズがいたからこそ結成された日本のバンド、チューリップが解散するという話題がありました。
リーダーの財津和夫さんはまさにこの世代に当てはまり、「もう60歳だから」と青春ソングを歌うことを断念したとありました。
反面、最近はおやじバンドブームも話題に上りますが、まさに定年された今こそ、どっぷりと音楽に漬かってみるというのはいかがでしょうか?
そこでおすすめしたい音楽があるのです。
ブルースであります。
「えー、ブルースかよー」なんて言わずにちょっとだけお付き合いください。
団塊の世代のみなさんがどっぷり漬かっていたローリングストーンズですが、実はオリジナルばかりやっていたのではありません。
黒人ブルースのカバーがとっても多いのです。
日本の場合はビートルズやストーンズの影響でGSブームがありましたが、そんなストーンズがリスペクトしていたのは黒人ブルース。
団塊の世代の皆さんはGSよりもビートルズやストーンズの方がなじむでしょうし、その意味では彼らが聴いていたり演奏していたりしていた音楽を今こそ掘り下げてみてはいかがかと思うのです。
ご存知のようにその後、イギリスはブルースロック全盛となっていきます。
あのレッドツェッペリンだって黒人ブルースの曲をアレンジして演奏していますし、エリック・クラプトンに至っては今でもブルースです。
何が彼らをそんなにブルースに引き込んだのか確かめてみたいとは思いませんか?
それくらいブルースは奥が深いものなのですが、なーんとその反面、みんなで演奏するにはうってつけでもあるのです。
当店の2号店では毎週月曜日に誰もが楽器を持ち寄って演奏できる「ブルースセッション」を行っているのですが、これが昔取った杵柄で楽器をまた始めましたという方がとても多く参加されているのです。
ここではかつての部長さんも大学生もみーんな同列で、若者がおじさんに「それどうやって弾いているのですか」と聞いたり、逆におじさんが若者に教えてもらったりとそれはもう和気あいあい。
こんな世界はそうはありません。
しかもブルースには100年の歴史がありますので、聴きつくそうと思ったらそりゃもう限りなくあります。
「人前で演奏することなんて40年ぶりだ」という方の感動はハンパではありません。
ぜひいかがでしょうか?
「楽器なんてできないよ」と言う方はブルースの生演奏をルースター1号店でもご堪能いただけます。
でもどうしてもブルースは合わなくてとおっしゃる方にはジャズはいかがでしょう?
こちらも歴史は100年。
押し付けるわけではありませんが、こんなに楽しい世界があるのをご存じないのではもったいないなあと痛切するのです。
ぜひぜひお試しくださいませ。

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胃薬服用メニュー


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