福生ブルースフェスいいっすねー。
2009年11月1日(日)
福生(ふっさ)の福生ブルースフェスティバルに行ってきました。
ドラマーのチッコ相馬さんの呼びかけによるものと思われますが、2006年から行われていて今回で4回目。
JR福生駅前にある西友の駐車場が会場。
売り上げの一部をチャリティとして募金するというものですが、これを継続しているというのは本当に素晴らしいことです。
駐車場には椅子はありません。
あらかじめビニールシートを用意している方々は常連さんでしょう。
地ビールも販売されていていい感じになっているお客さんを相手にブルースを演奏です。
出演者は妹尾隆一郎さんをはじめ(以下敬称略)、内海利勝、新井武士、長洲辰三、寺本修、ベイブ・ハナ、デレク・ジャクソン、ジョー・カーク、マーティ・ブレイシー、藤沢由二、表雅之、後藤輝夫、チッコ相馬、恵福浩司、そして私のバンドでもギターを弾いている北川涼さんほか多くの方々の演奏を楽しみました。
しかし、こういう開放的なライブはいいものですねー。
ノリノリで聴いてもいいし、遠くから眺めてもいい。
こういうムード、なんとか当店でも実現したいものです。
しかし遠くから眺めるというのがまず不可能ですなあ。
うーん、いつしか、大きいお店をやりたいですぞ。
新橋の夜。
2009年11月4日(水)
ライブハウスは数あれど、サラリーマンの聖地、新橋には音楽が盛んな場所というイメージはありません。
おそらくちょっと前まではライブハウスといえば落語もやるジャズ系のレッドペッパーくらいでしょう。
銀座には何軒もあるのですが、お隣の新橋はもうやきとり屋さんのオンパレードなイメージです。
一時期、大久保にあったサムデイというビックバンドジャズなどをやるライブハウスが、3度目の移転で新橋にかまえられたことありました。
ところが、サムデイはなんと4度目の移転で新宿へ。
もはや新橋は音楽とは無縁に近いのかと思われておりましたが、実はそんな新橋になんでもありのライブハウスがあるのです。
新橋ZZ(ジージー)がそれ。
実は一昨日、銀座の美容室の帰りに、マイケル・ジャクソンの「THIS IS IT」を観ようと有楽町マリオンへ行ってみたのですが、これが長蛇の列。
ほかの映画は空いているのに、マイケルの映画だけ大繁盛だったのです。
「うーむ、これはいかん。平日の昼間に大泉のジョイシネマにでも行くか」と断念。
さて、ではどうしようかなと思いを巡らせていると、「お、そうだ。新橋はすぐそこ。ZZに行ってみるか」と思い立ちました。
先月、「ZZのスタッフの方が当店、ルースターにもお越しいただいていたし」と携帯で何をやっているかチェック。
「お、ライブやってるぞ。メンバーからしてジャズとかラテンライブっぽいな」とタクシーを飛ばし、行ってみました。
メンバーは早川隆章(tb) 加塩人嗣(sax.fl) 仲田美穂(pf) 松永敦(b) 原田佳和(ds)
なんでもクルセイダースをやると言ってブッキングしたようなのですが、ぜんぜんやらず(笑)。
最初はちょっと空気が固い感じでしたが、トロンボーンの早川さんによるはちゃめちゃトークに徐々に客席も和み、私もすっかり楽しめてしまいました。
私はお休みの日にはよくあちこちのライブハウスに行くのですが、ものすごい確率でステージからこう言われてしまいます。
「今日は荻窪ルースターの佐藤さんが客席に来られています!」
この日も司会進行をされていた加塩さんにやっぱり言われてしまいました(笑)。
その前に行った福生ブルースフェスでも司会のダイナマイト・ミキさんにも言われてしまったばかりでしたっけ。
そして、そうMCされるといつもどこからか「手品やってー!」という声が掛かります。
そうなんです。ルースターでは休憩時間にいつも私の手品コーナーがあるので、そう言われてしまうのです。
いやいや、私はけっして手品師ではないのですけど、そういうイメージなんですかねー。
(そういえば、以前新宿の「J」というジャズクラブで休憩時間に手品師として呼ばれてしまい、場をつなぐということをしたことがありましたっけ。
いやー、あれはアウェイ感バリバリでしたなあ)。
私としてはその現場のお店のことを思うと、「なるべくステージからは紹介しないでちょうだい」と思ったりするのですが、ライブを聴きに行くたびにこれほどあちこちで紹介されてしまうのはある意味で「ほっておこう」と思われていないわけで、その意味ではとてもありがたいことなのかもしれません。
さて、話があちこちに飛びまくりますが、この「新橋ZZ」のご主人は、私の最後の青春時代のあこがれのようなバンドのヴォーカリストの方がオーナーなのであります。
そのバンドとは「ダディ竹千代と東京おとぼけキャッツ」。
ご存じの方は少ないかもしれませんが、スーパーエンターテイメントバンドでした。
ご主人のダディさんとしばし歓談。
「ルースターさんは2号店もあるよね。どうやって2号店なんて出せたの? 景気はどう?」、「すっごく吸音できてますけどどうやってるのですか?」など、やはりライブハウスオーナー同士ならではの会話となりました。
ライブが終わり、新橋駅までぶらぶら歩いて行くと、駅周辺はたいへんな大賑わい。
中華屋さんに入ったら「お2階へどうぞ」と言われるほどの繁盛ぶりでした。
いやー、サラリーマンの街はすごいなあ。
荻窪なんか駅前にこんなに人いないっすなあ。
というわけで取りとめもないことをだらだら書いてすみません。
70年代歌謡曲の夕べ 追加公演決定のお知らせ。
2009年11月6日(金)
11月22日(日)の’70年代歌謡曲の夕べがご予約で満席のため急きょ 「追加公演」が決定いたしました!
11月22日(日) 15:00 開店/15:30 開演 \2500-
Double Voice:杉原テツ(vo.ag) 近藤ナツコ(vo) 稲葉政裕(g) 赤石香喜(p) 梶野秀樹(b) 山下欽也(d)
同じ日の15時です。こちらもぜひご予約くださいませ。
ライブハウスのマナーや素朴な疑問解消ブログ?
2009年11月13日(金)
ライブハウスに行ったことがない人は案外多いものであります。
しかもそれがジャズ系などのお店ならばなおさらでしょう。
私目、アメブロで個人的にブログを書いているのですが、実はときどき「教えてください」的なメールをいろんな方からいただいております。
わかりやすいところでは「何を着て行けばいいのですか?」や「チケットはどこで買うのですか?」等々です。
これってジャズのお店に行きなれている方々にとってみればなんでもないことですが、行ったことがない人にとってみれば謎なのです。
こういう質問メールをいただくたび、その都度、私は返信をさせていただいていたのですが、「むむ、ちょっと待てよー」と思いました。
これ、質問してきてくれる人はまじで相談相手がいないため、困ってわざわざメールしてくるわけです。
しかし、メールまでして質問するというのははたして困っている方々の1パーセントにも満たないのではないだろうか?
こう思ったのです。
それならば、あらかじめ予想される質問と答えをブログで書いてしまえば、「メールするのは悪いかな?」と思っている方々まで届けられるのではないか…。
そういうわけで、偶然テレビで見たサックス奏者を気に入り、初めてライブハウスに行ってみるという神田に務めるOL、白鳥リンダ嬢の大冒険物語を連載してみました。
Googleで「荻窪ルースター」で検索すると2番目に荻窪ルースターの「夢の東京ライブハウス物語」というのが出てきます。
それがそのブログです。
そのブログの右側のThemeの中に「突撃ジャズクルーズ」というのがありますので、そこにどさっとたまっています。
途中から読むとわけがわからんという風になってますので、お時間のある時にでも「その1」から読んでみてくださいませ。
近藤弘明先生と海。
2009年11月19日(木)
先日、一年ぶりに日本画の巨匠、近藤弘明先生のアトリエにお邪魔してきました。
先生は1924年生まれの85歳。
しかし、デジカメを操ったり、小走りで部屋を走り回るお姿はとても85歳とは思えません。
私は40年ほど前、葛飾区金町で先生の絵の教室に通っていたのです。
先生は私に将来を期待したとかしないとかであったのですが、今では恥はかくけど絵は画かない生活。
しかしながら私の両親との交流は当時から続いており、今回は母と弟との訪問でありました。
先生の大量の絵に囲まれての創作活動はいまだとどまるところを知りません。
いったいこのパワーはどこから来るのでしょうか?
と、考えてしまいたくなるものの、最近私は思うのです。
「好きだからできる」。
これ以外に理由はないかもなあと。
ルースターをオープンして12年とちょっと経過してますが、考えてみればこれまでそんなに長くやり続けた仕事はありません。
で、おそらく私はこのままやり続けるでしょう。
先生のアトリエには屋根裏部屋があり、そこからは小田原の海が見えました。
大海原はずっとそこにあって、これからもあり続けるのですが、まさにそれと同じように先生はそこにいるのです。
いやいや、先生は海みたいな人だなあと思います。
時を越えたからこそ実現するもの。
2009年11月20日(金)
私は昭和37年生まれであります。
でも本当はもうちょっと前に生まれたかったのです。
と言いますのは、ビートルズをリアルタイムで体験したかったからです。
もっと言えば、ビートルズがレッドツェッペリンにヒットチャートで抜かれたりするのも、当時のリスナーと同じようにドキドキしてみたかったのです。
生まれた年は変えられないにしろ、せめて小学校くらいからでもませた洋楽少年になっていればよかったなと思います。
ああ、なぜフィンガー5を聴いていたのにジャクソンファイブを聴かなかったのか…。
とても後悔しちゃいます。
そんな私ですが、逆に日本の音楽は多くのみなさんと同じようにどこからか勝手に耳にしていたものです。
たとえば、ダウンタウンブギウギバンド。
初めて試したタバコがショートピース…。
つなぎにリーゼントでっせ。
いかしてますよねー。
もしも今の年齢でこういうバンドが出てきてもそんなにいかしているとは思わないでしょうが、当時はかっこよかった。
そしてリーゼントといえば、キャロル。
いやー、そりゃもう不良そのものっす。
私はYAZAWAの武道館には行きましたが、ダウンタウンもキャロルも残念ながら聴きに行ってません。
だって怖いんですもの。イメージが。
私はいい子でしたから…。
しかし、あれから時は流れました。
すっかり、私は悪くなり、じゃありません。
すっかり、みなさん優しいおじさんになったのです。
当時としては誰もが不可能だと思っていたであろう組み合わせが時を越えて実現しました。
12月4日(金)はルースター本店にお越しくださいませ。
BLUES NIGHT CHARGE:2500円
BACA-BACCA:
内海利勝(vo.g.exキャロル) 長洲辰三(vo.g) 新井武士(vo.b.exダウンタウンブギウギバンド) 寺本修(ds)
教会はダンスホール。
2009年11月30日(月)
昨日、「ジブリの森」のほど近くにある教会で「チャペルコンサート」なる催しがありました。
通常。教会での音楽といえば聖歌や、場合によってはゴスペル、この季節ならばクリスマスソングということになりましょうか?
コンサートに先立ち、あいさつを述べた牧師さんによれば、「今日はこの教会始まって以来のジャンルでのコンサートとなります」だそう。
それもそのはず、なんと演目がボサノバとサンバだったからです。
出演は当店でもおなじみのボーカルに前田優子さん、ギターとカバキーニョに越田太郎丸さんのおふたり。
満員の観客の中、コンサートはおごそかにスタート。
さすがに昼間の教会ですから真面目なスタートを切りました。
マイクは歌とギター用とで合計2本のみ。
両サイドには小さなスピーカーがありました。
私はステージに向かって左の最前列に座っていた関係で左側の小さなスピーカーの音をダイレクトで聴くことになりましたが、後ろのほうではおそらく教会ならではの残響音を聴かれたのではないかと想像します。
イパネマの娘や波、おいしい水など有名な曲を前半に配し、まずは「ブラジル音楽とはどんなものか」を説明しながらの演奏。
しかしこれが、見事にお客さんに伝わっていきます。
もちろん、前田さん、越田さんの説得力も人一倍ではありますが、教会効果みたいなものも多少は左右していたかもしれません。
つまり、牧師さんのお話を聞くがごとく、前田さんのMCを集まった方々が「ありがたく」聞いている、そんな空気を感じました。
なにしろ私は手を広げ歌う前田さんの姿を見て、一瞬、ブラジルのコルコバードの丘に立つ、キリスト像の姿を思い浮かべてしまったほどですから(写真でしか見たことはありませんが)。
歌詞はポルトガル語ですので、我々日本人には理解不可能。
ゆえに曲の説明をしながらの演奏となりますが、最初のうちは丁寧な感じだったのですが、そこはさすがに前田優子さん。
徐々に内藤大助ばりの変則フックを打ち始めてきたのです!
やはり関西人の血は争えないのでしょう。
「あこがれの彼女が僕のことを気にし始めているのです。僕はどうしたらいいのでしょう。誰か教えてくれませんか」という歌詞の説明をした後に!
「これ私から言わせれば自分で考えろゆうねん! て感じですよね」と爆弾発言!
ところが、教会に響いたのは大爆笑でありました。
おごそかな空気だった前半からジャガーチェンジ(豹変)して後半は大盛り上がり。
アンコールではダンス大会となってしまいました。
いやー、楽しい。
前田さんらをチャペルコンサートに招いたのはIさんというご婦人なのですが、私はまるで自分のことのようにうれしさがこみ上げてきたのでした。