もっと楽しく。もっと美味しく。
2008年1月6日(日)
みなさま新年あけましておめでとうございます。
皆様はどんな新年を迎えられましたでしょうか?
2008年のルースターのテーマは「もっと楽しく。もっと美味しく」で行こうかと思います。
ルースターはどんな可能性があるのかを探りつつ、実行する年にしていくのです。
どういうことかと言いますと、ここ数年出演者はほとんど変わっておりません。
それは良いことであります。
出演者のみなさんがずっとルースターに出演してくださっているということはとてもうれしく、ありがたいことだと痛感しています。
しかし、2008年はさらにこの豪華な出演者の方々と新たな展開ができないかと模索し、実行してみようと思うのです。
そう、「もっと楽しく」です。
それからメニューですが、今年から新しくなりました。
選ぶ楽しさを広げてみたのです。
でももっといろんなメニューに挑戦してみたいと思います。
「もっと美味しく」です。
せっかくの人生ですから楽しくしちゃわないともったいないですものね。
ということでどうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。
今年の抱負。
2008年1月8日(火)
お正月を迎えると多くの方々は今年の抱負を述べたりするもの。
新しい年は気持ちも新たに「よーし今年はこうするぞ!」などと目標を立てるわけですが、では昨年、2007年のお正月に立てた目標は皆さん覚えておられるものでしょうか?
私などは昨日の晩、何を食べたのかも覚えていないのです。
それなのに1年も前の「よーし、今年はこうするぞ!」という目標など一年間も覚えているはずはないのであります。
うーむ、どうしたものか?
それならば「ここに今年はこうしますと書けば記録が残るではないか!」と思いつきましたので書いてみようと思います。
あ、そういえば、ルースターの今年最初のライブは宮之上貴昭スーパーギタートリオからスタートしたのですが、宮之上さんもやはりステージで今年の抱負を述べておられました。
宮之上さんが言ったのはなんと「私の今年の抱負は去年よりもお酒を飲んで太ることです」でした。
むー、何を言うかと思いきやそうくるか。
今年の抱負というものはもっと大それたことを言うものかと思っておりましたが、そこは一流のギャグ。
しかも普通は「ダイエットしたいと思います」と言うところを「お酒を飲んで太りたい」と述べるとはいやいやさすが。
これならばいくら飲んでいようと「いや、今年の目標は去年よりも飲むことなんですよ」と言い逃れができるではありませんか。
ちょっと一本取られた感じがいたしました。
ところで先日、「もっと楽しく。もっと美味しく」が今年も目標と書いたわけですが、これはルースターの目標であって私の個人的なものではありません。
しかし、この「もっと美味しく」についてはある意味では私の抱負に当てはまるやもしれないのです。
と言いますのは、一昨日、銀座で美容院をやっている通称、バーバー吉田さんという方が来られて「コンビニの弁当ばかり食べているとどうも調子が悪くなる」と言っておられたのです。
時間がないとついつい私もコンビニで何がしか買ってしまいます。
この言葉に大いに触発された私は「今年から料理を趣味にしてみようか」と思いついたのでありました。
無論、フランス料理や地中海料理などにチャレンジなどするはずはなく、「5分でできる簡単男の料理」みたいなところから徐々にやってみようかと。
いずれは家でこしらえた料理がルースターのメニューに反映されないとも限りません。
身体には良いし、お店のメニューにもなるかもしれない。
まさに一石二鳥ではありませんか。
もしも荻窪の西友で食材の買い物をしている私を見かけたらぜひこう声を掛けてください。
「マスター、今日は何を作るんですか?」って。
もしかしたら毎回「舌平目のムニエルとツバメの巣のスープです」と応えちゃうかもしれませんが。
還暦は青春真っ只中。
2008年1月11日(金)
荻窪に住む、鳥料理屋さんのご主人が還暦を迎えたのです。
私は45歳だから15歳も年上の方ですが、実はこの方とバンドを組んで6年半にもなります。
鳥ゆえにバードさんとでも呼びましょうか。
私はぶちかま志郎&左足ブラザースというバンドをやっているのでこのバンドとよく間違えられているのですが、バードさんと組んだのはまた別のバンドでその名は「足柄ブラザース」。
メンバーは当店のお客さんとして来られていた方々です。
この足柄ブラザース結成のきっかけはこうでした。
当店でのライブを見に来られていたバードさんがライブ後にこう言ったのです。
「あー、俺もドラムやりてーなー」。
それを聞いた私は「そんならやりましょうよ」と答えたのです。
バードさんは「え? だって俺もう年だしさ、バンドメンバーだってどうやって探せばいいかもわからないし…」。
そこで私は良く知った同じような気持ちを抱いているお客さんに「バンドやりませんか?」と声を掛けていきなり結成したのでした。
私よりもみんなかなりの年上でしたが、これによって俗に言う「おやじバンド」が出来上がったのです。
さて、バンドを組んだのはよいけれど、当然のことながらその腕前ときたら中学生レベル。
中学生なら覚えは早いけれども50歳を越えた方々の歩はとてつもなく遅い(泣)。
バードさんにいたってはいまだにカウントと曲の始まりのテンポが違い、まさにクレイジーキャッツも顔負け状態であります。
ところがこのバンドときたらライブがものすごく面白いのです。
いいおじさんが必至になって演奏している姿は同じ世代の方々からすると笑えるのと同時にとうらやましい面があるのです。
演奏はもちろんずっこけます。しかし、これぞ「手に汗握る演奏」。
子供からは「お父さんがんばって」的な声援を浴び、それに照れるメンバーがまた新鮮なのです。
毎晩、プロミュージシャンの演奏ばかり見ている私にとってまったく余裕の無い演奏を必至に繰り広げるおじさんたちの姿はとてつもなく斬新でした。
これまで数度ライブを行って参りましたがいつもルースターの定休日、もしくは日曜日の昼間などにチャージ無料&完全貸し切り状態にしていました。
ご存知、ノースサイドが誕生してからはノースサイドでやるようにしています。
ノースサイドはまさにこういう方々のライブにうってつけ。なぜなら一般のお客さんはまず入ってこないからであります。
万が一入ってきても足柄ブラザースはいつもチャージ無料。
「金返せ!」とは言われずに済むのでした(笑)。
そういう意味では逆に身内うけのライブが出来るのですが、これが毎回馬鹿うけの大盛り上がり。
これに味をしめたか解散もせず、まだ続いているのです。
あさっての日曜日にバードさんの還暦を祝うライブをノースサイドで行うのですが、これが凄い。
バードさんはなんと足柄ブラザース以外にノースサイドのブルースセッションで知り合った方々とふたつもバンドを組んでおり、その全てが出演するのです。
バードさんにとってはまさに青春時代が遅れてやってきたような感じではないでしょうか?
この幸せをバードさん以外にも味わっていただきたいなあと私は思います。
せっかく世の中「おやじバンドブーム」なのですから何も恥ずかしいことはありません。
還暦でも青春なのです。
ゴルフもバンドも一緒。おじさんになっても楽しめるのです。
いよいよ実現するサックス4人グループ対決。
2008年1月17日(木)
世にも珍しいサックスだけの4人組のグループがいるのをご存知でしょうか?
クラシック方面ではいわゆる弦楽四重奏のようにサックス四重奏のグループもあるそうですが、ジャズ方面ではきわめて珍しいのであります。
そんな珍しいグループふたつがルースターで一同に会しライブをするとなればこれはもう誰も体験したことのないライブになるに違いないのであります。
さてそのサックス四重奏団とはいったい誰なのか?
そのひとつ目は
QUADRA:岩佐真帆呂(ts)酒井聡行(as)宮地傑(ts)武田和大(b.s)。
この(b.s)というのはバリトンサックスのことでいわゆるベースパートのような存在です。
そしてもうひとつは
SAXOPHOBIA:緑川英徳(as.ss)竹内直(ts)岡淳(ts)井上JUJU博之(b.s)。
合計8名のサックスプレイヤーはいずれもルースターによく出演されている方々なのですが、後者のSAXOPHOBIAとしてはまだ出演がありませんでした。
このふたつのグループが一緒に演奏するのは10年近くぶりらしく、となればオリンピックよりも倍以上もゆったりのペースではありませんか?
これを見逃すと次はいつになるのかわかりませんなあ。
おそらく満席になると思われますので、ぜひここはひとつご予約などをいただければと存じます。
決戦は2月15日。
歴史の証言者になるのは貴方ですぞ。
24時間スーパー。
2008年1月21日(月)
荻窪の西友は夜9時だか10時だかで閉店するのであります。
私のような夜中まで仕事の人間にとっては残念ながら仕事後に買い物に行くことはできません。
阿佐ヶ谷と西荻窪の西友はたしか24時間営業であったと思います。
荻窪の西友もそれを見習ってぜひ24時間営業になってもらいたいと思うのは決して私だけではないはずなのですが、どうやらそうはいかないようです。
人から聞いた話では、なんでも荻窪の西友は隣接するタウンセブンというビルのオーナーから借りている建物らしいのです。
それだけなら問題なさそうですが、実はそのタウンセブンの地下にはお肉屋さんや魚屋さん、八百屋さんなどが入っていて、それらのお店は西友ができる以前からその土地で営業していた個人経営のお店だったことが関係しているらしいのです。
なにしろ、すぐ隣の西友の地下にもお肉もお魚も野菜も売っています。
それだけでも超ライバルなのに、西友だけが24時間になってしまったら、もともとその土地で営業していたはずのタウンセブンの個人経営の店舗に大打撃があります。
ではタウンセブンも24時間にすれば済む話ですが、そこは個人経営店舗の集まりであるタウンセブン。
「わしゃー、24時間も働きとうないぞよ」と言ったか言わないかは知りませんが、反対意見もあるでしょう。
というわけで私は出勤前にしか買い物には行けないのであります。
世の中、便利になればなるほど競争が激しくなるのかもしれませんが、なんとも昔の荻窪の時代をそのまま引き継ぐこの経営方針はとても素敵ではないかと私は思います。
昔はコンビニもなかったし、できたときは夜11時まででしたからね。
それでも夜11時までやってるなんて便利だなと思ったものです。
もしも今、全てのコンビニが11時閉店になったら世間は大変なブーイングをするでしょうね。
あ、そういえば昔、ルースターも24時間開けてくれと言われたことがありましたっけ。
「そんなー、身体がいくつあっても足りんすよ」と答えた記憶があります。
なので西友の24時間営業は我慢しようと思うのでした。
オーラが出ている人。
2008年1月22日(火)
よく「あの人にはオーラがあるよね」なんて言葉を耳にします。
俳優やミュージシャンなどはオーラを発する方々が多いと思われますが、このオーラとはいったい何なのか、そしていつ発するのか、気になるところ。
どうもオーラとは「人間が放出する雰囲気や霊気」を指すらしいのですが、雰囲気ということでいえば誰しもがいくばくかの雰囲気を放っているわけで、そういう意味ではいちぢるしく雰囲気がありすぎるような場合にオーラが出ているとも言い換えられるのではないかと思います。
実は今日の昼間に会計士の方とオーラについての話になったのですが、私が思うにオーラがある人と言っても始終オーラを放っているのではないのではないかと思うのであります。
たとえば、お風呂に入っているときもバリバリにオーラを出しまくっているかというと疑わしいわけです。
つまり、ここぞというときに存在感がありまくる人こそオーラの出ている人ではないかと。
街を歩いていても有名人などを見かけることはよくあることですが、私はオーラなど感じたことはめったになく、むしろめちゃ普通に歩いているように思うのです。
ところがひとたび、舞台に上がるとその存在感はやはり一般の人とは違っているのです。
そういえば20年ほど前だったか、著名人にインタビューして原稿を書く仕事もしていたのですが、かの三國連太郎さんが映画「利休」をヒットさせている時期にお宅にお邪魔し、お話を伺ったことがありました。
なんと三國さん自ら私に「粗茶ですが」とお茶を出してくださったのでした。
「おー、利休からお茶を出してもらったぞ。これは自慢になるなあ」と思ったのですが、自宅でお茶を出す、三國さんはやはりリラックスモードでオーラは発しておりませんでした。
もっともこれは誰に会うかではなく、芸能人だからと目がハートになって緊張するような方が合う場合はもしかすると「ものすごい存在感だ」と勝手に思ってしまうケースもあるやもしれません。
それはともかくとして、ここ一番にオーラを出せる人がやはり凄いのではないかと思うのです。
たとえばボブ・マーレーは身体は大きなほうではなかったそうですが、ステージでは大きく見える。
プリンスだってそうかもしれません。
ではどうやってオーラを出すのか?
オーラを出している本人はその方法を知っているのでしょうか?
ぜひ知りたいものです。
なぜって前説のためにステージに出るだけでもうものすごいオーラが出ていたら説得力も倍増するではありませんか(笑)。
あの魚は何ですか?
2008年1月25日(金)
以前、スタッフがお店の片付けをしていたら思わぬ写真が出てきました。
スタッフは笑いを取ろうと思ったか、その写真を店内の壁に貼ってしまったのでした。
いったい何の写真を貼ったのかと申しますと釣った黒鯛を抱えている私の写真です。
長髪の髪の毛を後ろで束ね、釣りに行く際によく使用していたキャップをかぶっております(いわゆるひとつの妹尾隆一郎さんスタイルですな。なはは)。
あれはもう10年近く前になるのでしょうか。
黒鯛は大久保にあるスタジオのKさんに連れて行ってもらった際に釣ったのでした。
Kさんは釣りの達人。それに比べ、私は堤防などで釣るのが好きという程度に嗜んでいた程度でした。
そんな私がベテランの皆さんがなかなか連れない黒鯛釣りに初挑戦したのでした。
場所は横須賀。
米軍基地の近くで渡し舟でかなりの沖にある堤防に渡してもらい時間になったらまた舟が迎えに来てくれるというところ。
「おいおい、こんなところに置き去りにされちゃうの? 大丈夫かなあ」という不安はすぐに消えてしまいました。
なにしろ第一投目でガツーン!
海の底へ引っ張られるような衝撃が私を襲ったのでした。
「こりゃやばい! 相当な大物だぞ」。
これまで海辺の堤防で小あじなんかを釣って喜んでいた私にとってこんな強い引きは味わったことはありませんでした。
「おーい、Kさん大変だァ」とKさんに助けを求めると大きな網を急いで持ってきてこう言うのです。
「佐藤さん、せっかくだから引きを楽しんでください。水面まで来たら網ですくいますよ」。
「うひゃ。わ、わかりましたあ」。
数分の格闘の後、釣り上げられたのは5メートルの10分の1もある黒鯛でした(つまり50センチ)。
まあ、そういうわけで当時の写真がお店の奥底から出てきて貼られてしまったのですが、これが面白いことにいろんな方から「マスター釣りやるんですか?」とか「あの魚は何ですか?」とか聞かれるようになったのです。
それによって「この方は釣り好きなんだ」とかわかるようになったのです。
まさか、ライブの店でお互い釣りが好きなんていうことがわかるとは面白い現象といえるのではないでしょうか。
でも魚とは無縁の質問を投げかけたお客さんが存在したのです。
「マスター、あの写真って宅八郎ですか?」
似てますかねー…。
写真といえば。
2008年1月29日(火)
前回、ルースター本店に黒鯛を抱えている私の写真が貼ってあることを書きました。
そういえば、店内には沢山の偉大なるブルースマンやジャズミュージシャンのポスターも貼ってあるのです。
実はこのポスターたちは「あ、このお客さんは初めて来られたのだな」ということを教えてくれます。
貼ってあるポスターは1960年代やもっと古くに実際にアメリカで行われたコンサートポスターのレプリカ。
シカゴに行ったときとニューオリンズに行ったときにレコード店などで購入したものです。
それらのポスターには「入場料3ドル」とか印刷されているのですが、初めて来られたお客さんはこれを見つけるなり「わ、3ドルだって」とか小声で言っていたり、端から端まで見渡したりしているのです。
ゆえに初めて来られたお客さんは私にわかってしまいます。
だから特別にどうということはないのですが、私が毎日行っている前説や休憩時間の手品の選択などに、この情報はとても役に立つのであります。
何しろ初めてのお客さんが多い場合はいつもやっているような手品でもOKというわけです。
逆に常連の方々ばかりの場合、手品は常に新ネタを求められるので大弱りです(笑)。
入ってきた瞬間に初めてとわかるお客さんもいらっしゃいます。
いきなり財布を出された場合です。
ご存知のようにジャズ系以外のライブハウスは最初にチャージや飲み物代金を支払うシステムのお店が多いので、それになれている方は入店の際に財布を用意してしまうわけです。
実はルースターの開店当初はそのシステムでした。
ゆえに「え、変わったんだ」とおっしゃるお客さんはものすごくお久しぶりということになるのです。
さて、貼ってあると言えば大事な写真がもうひとつあるのをご存知でしょうか?
入り口を入ってすぐ右側の壁に他ならぬ私の写真があるのです。
すぐ近くでよーく見ないとわからない仕掛けがありまして、それに気がついた方だけが苦笑されております。
まだ気がついていない方は見てやってくださいね。
記憶の賞味期限。
2008年1月30日(水)
ちょっと前ですが、食品の賞味期限改ざんなどがよくニュースなどで話題になっておりました。
食品には賞味期限があって当然ですが、人間の記憶というものにも賞味期限のようなものがあるのでしょうか?
「ちょっと前なら覚えちゃいるが、半年前だとちとわからねえなあ」とは本日出演していただいた新井武士さんが在籍していたダウンタウンブギウギバンドのヒット曲の歌詞。
もしも人間、半年で忘れるのならそれ以前に会った方の名前を忘れていても仕方ないのかもしれません。
しかし、人には忘れられない言葉や出来事があるものです。
たとえば私ならば、小学校のときに校長先生が朝礼で必ず「やればでーきるんだあ」と熱弁していたのは今でもしっかりと耳に焼き付いております。
しかしながら、何の話から「やればでーきるんだあ」につながったかは一切覚えておりませんけれども。
この校長先生は普通に「やればできるんだ」と言えばいいのに「やればでーきるんだあ」と言うことによって幼い我々小学生の脳裏に残すことを見事に成功させたのかもしれません。
校長先生はきっと自分自身の子供のころと重ね合わせ「変わった言い方をすればいつまでも心に残る」という風にお考えになられたのでしょう。
ところで1997年にルースターがオープンしてからもう10年以上になります。
お蔭様でこれまで数え切れないほどのお客様にお越しいただいております。
実は「マスターひさしぶりですー」と声をかけてくれたお客さんを100%覚えているとは言えないのが悲しいかな現実なのです。
「私のこと覚えてます?」と聞いて、私が「あ、えーと、たしか中学のときに隣の席に座ってましたよね」なんて答えていたらそれは覚えていない証拠であります。
私は記憶力に乏しいかもしれませんが、でもこれは私に限りません。
これは誰にも当てはまる難題なのであります。
ではどうしたらよいのでしょう?
みんなの記憶に残るためには、さっきの校長先生ではありませんが、たとえば、かなりのインパクトのあるカッコをされてみるのもよいかもしれません。
たとえば、最近CMで見たのですが、頭から花を咲かせてみるとか。
背中からやりがいを生やしてみるとか。
そうすれば「私のことを覚えてますか」と聞いてみて覚えてなかったら帽子をとって「ほらー、覚えてませんか?」と言えるのです。
3日前に「覚えてないんですかあ」と怒られた私のぼやきでございました。
どうもすみませんでした。
定休日はあったほうがいいかなあ。
2008年1月31日(木)
ルースター本店は昨年の9月から定休日の月曜日もずっと営業しまくってきたのです。
それだけの出演者がいるということはもちろんありがたいことなのですが、実はこれによって私の休みもほとんど無かったのでした。
いつも満員ならば週休二日でもいいのですが、ルースターのようなライブハウスは続けているだけで精一杯。
スタッフ8名の給料を考えるととても休んではいられないというのが現実なのです。
しかし、最近よく「マスター疲れてません?」と言われる機会が増えてきてしまいました。
9月から約5ヶ月もの間、ほとんど休みがなかったのでそう言われても仕方ありません。
こう見えても社長ですから、営業時間以外の仕事量もハンパではありません。
いくらライブが好きとはいえ、やっぱりたまには休まないとだめですかねえ。
万が一、私が倒れるような事態に陥った場合はとんでもないことになってしまいますしね。
定休日を設けるためにはやはりそれだけの売り上げが必要になります。
ところが、あらゆる宣伝作戦を繰り広げてみてはいるものの空席が目立つ日が少なくないのです。
「そんなのお客さんの呼べるバンドを出せばいいじゃないか。バンドだって集客できないなんてだめでしょ」。
とおっしゃる方も多いでしょうし、世の中のライブハウスはそういう発想で営業しているお店の方が断然主流です。
でもそういう発想になってしまうともうルースターはルースターじゃなくなってしまうのです。
これまで10年間という短い期間ですが、ルースターのコンセプトはしっかり守り抜いてきました。
コンセプトとは、お客さんが仲間内ばかりみたいなバンドのライブはやらない。初めての方が楽しめること。
たったこれだけのことなのですが、これを貫くためには相当な覚悟が必要です。
なぜって「お客さん呼ぶからライブやらせてください」と頼まれても私は絶対に断らねばらないからです。
どんな有名人でもルースターに来たことのない人のライブは私が呼びたかった人以外はよほどでない限りお断りしてきました。
「有名な人だったらやったほうがいいでしょ」と思われるかもしれません。
でもその有名な人のライブは想像がつきます。
「みんな今夜は僕らのためにはるばる荻窪まで来てくれてありがとう」なんて言って始まるのです。
これってお客さんが全員、ファンだから言える発言です。
知らずに来られたお客さんはきっと「うげー、ここはファンクラブの集いかよ」と思うでしょう。
勇気を振り絞ってお店に入ってみたもののそんなライブではがっかり。
試しにルースター以外に有名人のライブを見に行けばわかりますよ。
それよりも常連の方も初めての方もみーんな楽しめるライブをしてくれるようなバンドの方がよっぽど楽しいのであります。
そういうライブばかりなので休みたいなあなんて思ったことはなかったのですが、でもやっぱり休息はしようかなと思います。
「それでいったい休みの日は何をするのですか?」
はいー、ライブを見に行きます(笑)。